「産後から血が出ているけど、これって大丈夫?」
「悪露っていつまで続くの?」
「生理と何が違うの?」
出産後、トイレに行ったときに出血を見て、不安になるママは少なくありません。
出産後にみられる「悪露(おろ)」は、産後の身体が回復していく過程でみられる自然なものです。
ただし、出血量が極端に多い、急に増えた、強い腹痛や発熱があるなどの場合は注意が必要です。
今回は助産師として、産後の悪露について、色や量の変化、いつまで続くのか、受診を考える目安まで分かりやすく解説します。
※悪露の量や期間には個人差があります。ここでは一般的な目安を紹介しています。
悪露とは?
悪露とは、出産後に子宮から排出される血液や分泌物などのことです。
出産すると、胎盤がはがれた部分などから出血します。
また、子宮内に残っている血液や組織、分泌物なども少しずつ排出されます。
これらが混ざったものが「悪露」です。
つまり、産後に出血すること自体は珍しいことではありません。
産後の経過とともに、悪露の色や量は少しずつ変化していきます。
悪露はどんな色?
悪露は、ずっと同じ色ではありません。
一般的には、
赤色 → 褐色・茶色 → 黄色っぽい・白っぽい
というように、時間の経過とともに変化していきます。
ただし、変化するスピードには個人差があります。
「昨日より赤くなった」
「少し量が増えた気がする」
など、一時的に変化することもあります。
そのため、色だけで判断するのではなく、出血量や体調なども合わせて確認することが大切です。
産後1〜数日は赤い悪露が中心
出産直後から数日程度は、赤色の悪露が中心です。
生理のような出血に見えることもあります。
産後1日目などは、まだ出血があるのが普通です。
入院中は助産師が悪露の量や状態を確認し、子宮の収縮などと合わせて産後の経過をみていきます。
その後、少しずつ色が変化していきます
産後の日数が進むにつれて、悪露は少しずつ色が変化していきます。
赤色から褐色・茶色っぽくなり、その後は黄色っぽい、白っぽい状態へと変化していくことがあります。
量も徐々に減っていくのが一般的です。
ただし、
「〇日目になったら必ずこの色」
というものではありません。
産後の身体の回復には個人差があるため、多少前後することがあります。
悪露はいつまで続く?
悪露が続く期間にも個人差があります。
一般的には、数週間かけて少しずつ減っていきます。
産後1か月頃にはかなり少なくなっている人もいれば、もう少し長く続くこともあります。
途中で量が少し増えたように感じることもあります。
例えば、活動量が増えたあとに一時的に悪露が増えることもあります。
そのため、
「減ってきていたのに、また少し出血した!」
と慌てることがあるかもしれません。
気になる場合は、無理をせず身体を休め、出血が続く場合や体調に変化がある場合は医療機関に相談しましょう。
悪露と生理はどう違う?
産後しばらくすると、
「悪露なのか生理なのか分からない」
と感じることもあります。
悪露は、出産後に子宮が回復する過程で出てくるものです。
一方、生理は排卵やホルモンの変化に伴って起こる月経です。
産後は授乳の有無などによって生理が再開する時期に個人差があります。
そのため、産後しばらくの出血について「生理が戻った」と自己判断せず、気になる場合は助産師や医師に相談してくださいね。
産後の悪露で注意してほしいこと
悪露は自然なものですが、「産後だから出血して当たり前」と何でも我慢していいわけではありません。
次のような場合は注意が必要です。
🚨 出血量が明らかに多い
ナプキンが短時間でいっぱいになるような出血や、急激に出血量が増えた場合は、すぐに医療機関へ相談してください。
🚨 大きな血の塊が何度も出る
小さな血の塊が出ることはありますが、大きな血の塊が繰り返し出る場合は相談が必要です。
🚨 強い腹痛がある
産後は子宮が収縮することで痛みを感じることがあります。
ただし、我慢できないような強い痛みや、どんどん悪化する痛みがある場合は医療機関へ相談しましょう。
🚨 発熱や悪寒がある
発熱や悪寒、強いだるさなどを伴う場合は、感染症などの可能性もあるため、医療機関に相談してください。
🚨 悪露のにおいが気になる
悪露には独特のにおいがありますが、急に強い悪臭がするようになった場合などは相談しましょう。
産後の入院中は、悪露をしっかり確認しています
入院中、
「ナプキンを見られるのはちょっと恥ずかしい……」
と思う方もいるかもしれません。
でも、悪露の確認は産後の身体の回復を見るために大切な観察です。
助産師は、
- 出血量
- 色
- 血の塊の有無
- におい
- 子宮の硬さや位置
- ママの体調
などを総合的に確認しています。
「さっきより増えた気がする」
「血の塊が出た」
「なんとなくいつもと違う」
というときも、遠慮せず伝えてください。
授乳中にお腹が痛くなるのはなぜ?
授乳中に、
「お腹がキューッと痛い!」
と感じることがあります。
これは、赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によって、子宮の収縮が促されるためです。
産後は子宮を元の大きさに戻していく必要があります。
そのため、授乳中に生理痛のような痛みを感じることがあります。
経産婦さんでは、後陣痛として痛みを強く感じることもあります。
痛みがつらい場合は、我慢せず相談してくださいね。
退院後も「いつもと違う」は大切なサイン
退院すると、病院にいるときのようにすぐ助産師へ相談できないため、
「これくらいなら大丈夫かな?」
と我慢してしまうことがあります。
でも、産後は身体が大きく変化している時期です。
出血量が急に増えた、強い痛みがある、発熱があるなど、「いつもと違う」と感じたら、退院した病院や産婦人科へ相談しましょう。
迷ったら、自己判断で様子を見続けないことが大切です。
助産師から伝えたいこと
悪露は、産後の身体が回復していく中で起こる自然な変化です。
だからこそ、
「血が出ている=異常」
というわけではありません。
一方で、
「産後だから出血して当然」
とすべてを我慢する必要もありません。
大切なのは、悪露の色や量だけを見るのではなく、自分の身体の変化や体調も一緒に見ること。
入院中なら、気になることは何でも助産師に聞いてください。
「こんなことで呼んでいいのかな?」
くらいのことでも大丈夫です😊
まとめ
悪露とは、出産後に子宮から排出される血液や分泌物などのことです。
一般的には、
赤色 → 褐色・茶色 → 黄色・白色
というように少しずつ変化し、量も減っていきます。
悪露が続く期間には個人差がありますが、数週間かけて徐々に少なくなっていきます。
ただし、
- 出血量が急激に増えた
- ナプキンが短時間でいっぱいになる
- 大きな血の塊が繰り返し出る
- 強い腹痛がある
- 発熱や悪寒がある
- 悪露のにおいが急に強くなった
などの場合は、医療機関へ相談しましょう。
産後の身体は、出産後すぐに元通りになるわけではありません。
焦らず、身体の変化を見ながら少しずつ回復していきましょう🌸
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